未病指標の精緻化事業
2019年度、神奈川県の健康管理アプリケーション「マイME-BYO カルテ」に実装された「未病指標」は、生活習慣、生活機能、認知機能、メンタルヘルス・ストレスの領域から総合的に数値化した指標で、現在の未病の状態を「見える化」することができる画期的なアプリケーションです。
このアプリケーションの機能をさらに向上させるには、未病指標を利用した方のデータの蓄積・分析を推進することが必要です。そして、生活行動の違いによる将来の数値の変化を示す未来予測機能を構築する必要があります。
2020年度、神奈川県の委託を受けて、神奈川県みらい未病コホート研究を基盤に始まった「未病指標の精緻化等に関する実証事業」は、未病指標の機能を向上させ、県民の効果的な行動変容の促進につなげることを目的としています。併せて、WHOのICOPE ガイドライン(高齢者の心身の機能を管理するための地域レベルでの介入ガイドライン)を参考にしたデータ取得を行うことで、国際的な枠組みを踏まえた未病指標の実証を目指します。
具体的な内容としては、(1)未病指標の精緻化等に関する実証、(2)実証結果のデータ分析・考察等、(3)未病指標のシステム開発に向けた条件整理─を実施します。これらは県内外におけるコホート研究等を基盤に実施します。
研究期間(予定):2020~2022年度( 3年計画)
プロジェクト組織:成松宏人(リーダー)、渡邊亮(サブリーダー)、齋藤 義信(研究員)
協力研究者:鄭雄一、中村翔、徳野慎一


・2022.7.21 未病指標の認知機能測定(Mini-Cog)に関する妥当性・信頼性の検証に関する論文発表を行いました。詳細はこちら。