神奈川県みらい未病コホート研究の成果

論文発表

未病指標アプリ内の10メートル歩行速度計測の信頼性・妥当性を確認

タイトル:Evaluation of the validity and reliability of the 10-meter walk test using a smartphone application among Japanese older adults
著者:Yoshinobu Saito, Sho Nakamura, Ayumi Tanaka, Ryo Watanabe,  Hiroto Narimatsu, and Ung-il Chung
学術誌:Frontiers in Sports and Active Living
時期: 2022 Oct 4;4:904924.
doi: 10.3389/fspor.2022.904924.

新型コロナ関連のスティグマ(差別や偏見)で心の健康や生活の質に及ぼる影響に関する研究

新型コロナウイルス感染症の流行初期など、特にワクチンや治療法が確立されていない状況下においては、感染者が直感的に感染症そのものと結びつけられて社会的な偏見を持たれたり、 差別を受けたりする「社会的スティグマ」が報告されています。本研究では、新型コロナウイルスに感染したことがない方を対象に、新型コロナに関連するスティグマがどの程度存在するのか、さらにスティグマが心の健康や生活の質にどの程度影響するのかを調査しました。その結果、感染を経験していない方々が有するスティグマが、心の健康や生活の質にマイナスの影響を及ぼしていたこと、また、70 歳以上の層でその傾向がより強いことがわかりました。今後新たな感染症が流行した場合には、心の健康や生活の質の確保するため、ターゲットを明確にしたメッセージなど、感染の有無に関係なくスティグマを低減する取組を考える必要性が示唆されました。

タイトル:COVID-19-related stigma and its relationship with mental wellbeing: A cross-sectional analysis of a cohort study in Japan
著者:Emiko Sawaguchi, Sho Nakamura, Kaname Watanabe, Kanami Tsuno, Hiromi Ikegami, Naoko Shinmura, Yoshinobu Saito, Hiroto Narimatsu
学術誌:Frontiers in Public Health
時期: 2022 Sep 29;10:1010720.
doi: 10.3389/fpubh.2022.1010720.
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日本語版Mini-Cogスマートフォンアプリケーションの信頼性・妥当性を確認

神奈川県の委託を受けて実施した「未病指標の精緻化等に関する実証事業」における研究成果です。未病指標では、認知機能を測定するために対面式調査であるMini-Cog をスマートフォンアプリケーション上に表現し、自身で測定ができるツールとして提供しています。そのため本研究では、65~85歳の男女各20名に調査の協力を得て、アプリケーションによる測定方法の妥当性・信頼性を検証しました。その結果、再テスト信頼性は臨床上期待される値よりも低くなりましたが、専⾨スタッフによる対面での測定⽅法との基準関連妥当性は、許容できる正の関連を認めました。未病指標アプリケーションのMini-Cog評価は、多くの住民の皆様が健康行動を維持・改善していくきっかけとして十分活用できるツールであることが確認できました。

タイトル:Checking the validity and reliability of the Japanese version of the Mini-Cog using a smartphone application
著者:Yoshinobu Saito, Sho Nakamura, Ayumi Tanaka, Ryo Watanabe,  Hiroto Narimatsu, and Ung-il Chung
学術誌:BMC Reseach Notes
時期: 2022 Jun 25;15(1):222.
doi: 10.1186/s13104-022-06101-4.

学会発表

2022年度
回帰木分析を用いたロコモティブシンドロームと腸内細菌との関連解析

発表者:西山未南、中村翔、松木大造、成松宏人
学会:第81回日本公衆衛生学会総会.口演.
時期・場所:令和4年10月7‐9日・甲府─ハイブリッド開催

Evaluation of gut microbiome by data envelopment analysis(DEA) in the ME-BYO cohort

発表者:Taizo Matsuki, Sho Nakamura, Minami Nishiyama, Hiroto Narimatsu
学会:第81回日本公衆衛生学会総会.口演.
時期・場所:令和4年10月7‐9日・甲府─ハイブリッド開催

2020年度
Quality of life関連指標とME-BYO indexとの関連

発表者:中村翔,齋藤義信,成松宏人
学会:第31回日本疫学会学術総会.オンデマンド口演
時期・場所:令和3年1月27‐29日・佐賀─オンライン開催

低血糖と抑うつ状態の関連

発表者:田中琴音,中村翔,中島啓,成松宏人
学会:第31回日本疫学会学術総会.オンデマンド口演
時期・場所:令和3年1月27‐29日・佐賀─オンライン開催

HAL腰タイプを使用した運動プログラムがフレイル状態にある高齢者の運動Self efficacyへ与える影響について

発表者:長澤誠,中村翔,小熊祐子,齋藤義信,粕川隆士,成松宏人
学会:第8回日本支援工学理学療法学会学術大会 口述
時期・場所:令和2年11月13日J-MICC STUDY全体の成果日・埼玉─オンライン開催

ヘルスケアロボットHALの運動プログラムが身体活動・身体機能に与える影響について

発表者:市原青葉,小熊祐子,齋藤義信,成松宏人,中村翔,粕川隆士
学会:第79回日本公衆衛生学会総会.一般演題(示説)
時期・場所:令和2年10月20日・京都─オンライン開催

関連研究の成果

論文発表

特定保健指導への追加指導の効果を検証:たかはた元気プロジェクト

特定非営利活動法人地球健康プラン(理事長・成松宏人神奈川県立保健福祉大学ヘルスイノベーション研究科教授)が山形県高畠町と共同で行った予防医療プログラムの有効性に関する研究成果が学術誌に掲載されました。この研究は、平成21年度から3年連続でメタボ該当者及び予備軍の割合が山形県内でワースト1位だった高畠町のメタボ率減少を目指して行ったもの。成松教授は同町の現状に合わせ、心疾患や脳卒中など、健康に多大な影響を与える可能性の高い疾患のハイリスク集団への介入を行う予防医療プログラム(医師による講演やグループワークなど)を作成。通常の特定健診の受診者のうち、ハイリスク集団についてはこの予防医療プログラムを追加して保健指導を行い、介入群と対照群でBMIの変化を検証しました。その結果、目標としたBMI改善は介入後1年後では得られなかったものの、3年後には介入群が27.0→26.4、対照群が27.5→27.4となり有意差が認められ、医療費も対照群の方が多くかかっていたことが明らかになりました。

タイトル:Efficacy of Additional Intervention to the Specific Health Guidance in Japan: The Takahata GENKI Project
著者:Nao Enomoto, Sho Nakamura, Satoru Kanda, Hiroko Endo, Emiko Yamada, Sachiyo Kobayashi, Miki Kido, Rina Inoue, Junko Shimakura, and Hiroto Narimatsu
学術誌:Rrisk Management and Healthcare Policy
時期:2021 Sep 21;14:3935-3943.
doi: 10.2147/RMHP.S323444

「ふじさわプラス・テン」の5年間の活動成果報告

未病指標を担当する齋藤義信研究員が藤沢市で進めている身体活動促進プロジェクト「ふじさわプラス・テン」の5年間の成果です。多機関との共同で、市全体に多面的な介入(情報提供、様々な機会を捉えた講座やイベント、運動グループの醸成など)を実施したことが特徴です。これらの取り組みの結果、主要なターゲットとして設定した高齢者において、市民レベルでの身体活動量増加(就労世代と比較した変化差で約15分/日)が認められました。

タイトル:A community-wide intervention to promote physical activity: A five-year quasi-experimental study
著者:Yoshinobu Saito, Ayumi Tanaka, Takayuki Tajima, Tomoya Ito, Yoko Aihara, Kaoko Nakaono, Masamitsu Kamada, Shigeru Inoue, Motohiko Miyachi, I-Min Lee, Yuko Oguma
学術誌:Preventive Medicine
時期:2021 Sep;150:106708.
doi.org/10.1016/j.ypmed.2021.106708

神奈川県みらい未病コホート研究における追加研究の成果

神奈川県みらい未病コホート研究では、付随する追加研究を実施しています。これらの成果を以下にご紹介します。
・Kobayashi S, Koizume S, Takahashi T, Ueno M, Oishi R, Nagashima S, Sano Y, Fukushima T, Tezuka S, Morimoto M, Nakamura S, Narimatsu H, Ruf W, Miyagi Y. Tissue factor and its procoagulant activity on cancer-associated thromboembolism in pancreatic cancer. Cancer Sci. 2021 Nov;112(11):4679-4691. doi: 10.1111/cas.15106

J-MICC研究全体の成果

論文発表

J-MICC Studyの研究概要に関する論文

タイトル:Study profile of the Japan Multi-institutional Collaborative Cohort (J-MICC) Study
著者:Takeuchi K, Naito M, Kawai S, Tsukamoto M, Kadomatsu Y, Kubo Y, Okada R, Nagayoshi M, Tamura T, Hishida A, Nakatochi M, Sasakabe T, Hashimoto S, Eguchi H, Momozawa Y, Ikezaki H, Murata M, Furusyo N, Tanaka K, Hara M, Nishida Y, Matsuo K, Ito H, Oze I, Mikami H, Nakamura Y, Kusakabe M, Takezaki T, Ibusuki R, Shimoshikiryo I, Suzuki S, Nishiyama T, Watanabe M, Koyama T, Ozaki E, Watanabe I, Kuriki K, Kita Y, Ueshima H, Matsui K, Arisawa K, Uemura H, Katsuura-Kamano S, Nakamura S, Narimatsu H, Hamajima N, Tanaka H, Wakai K.
学術誌:Journal of Epidemiology
時期:2021 Dec 5;31(12):660-668.
doi: 10.2188/jea.JE20200147